嚥下の基本を学ぼう!

1. 研修の目的


• 嚥下(飲み込むこと)の仕組みを理解する
• 嚥下障害の原因やリスクについて学ぶ
• 安全で快適な食事を支援する具体的な方法を知る
• 誤嚥や窒息を防ぎ、利用者のQOL(生活の質)を向上させる

2. 嚥下とは?


• 嚥下の定義
• 口に入れた食べ物や飲み物を喉から食道を通って胃へ運ぶ一連の動作
• 嚥下の4つのステージ
1. 準備期: 食べ物を口で噛み、唾液と混ぜる段階
2. 口腔期: 食べ物を舌で喉に送り込む段階
3. 咽頭期: 食べ物が喉を通り、気管に入らないようにする段階
4. 食道期: 食べ物が食道を通り、胃へ運ばれる段階

3. 嚥下障害とは?


• 定義
• 嚥下機能が低下し、食べ物や飲み物が適切に飲み込めなくなる状態
• 症状の具体例
• むせる、咳が出る
• 食べ物が口に残る
• 声が濁る(湿った声になる)
• 体重が減少する
• リスク
• 誤嚥性肺炎(食べ物や飲み物が誤って気管に入り、肺炎を引き起こす)
• 栄養不足や脱水

4. 嚥下障害の原因


1. 高齢化による機能低下
• 筋力や神経の衰え
2. 病気や疾患
• 脳梗塞、パーキンソン病、認知症など
3. 口腔環境の問題
• 虫歯、入れ歯の不適合、唾液の減少
4. 心理的要因
• 緊張やストレス

5. 安全な食事介助の基本


1. 食事前の準備
• 利用者の体調や姿勢を確認する
• 食事環境を整え、静かで落ち着いた雰囲気を作る
2. 正しい姿勢の確保
• 背筋を伸ばし、頭を少し前に傾ける(嚥下しやすい姿勢)
• 車椅子や椅子に座る場合、足が床につくよう調整
3. 食べ物の形状を工夫する
• 嚥下機能に合わせた調整食(刻み食、ミキサー食、とろみ付け)を用意する
4. 介助のポイント
• 少量ずつ口に運ぶ
• 一口ごとに飲み込むのを確認する
• 無理に食べさせない

6. 誤嚥を防ぐポイント


1. 食事中の観察
• むせる、咳をするなどのサインを見逃さない
2. 嚥下体操の実施
• 食事前に首や口のストレッチを行う
3. 水分のとろみ付け
• 普通の水やお茶はむせやすいため、とろみ剤を使用
4. 適切な声かけ
• ゆっくり食べるよう促し、安心感を与える

7. 嚥下障害の対応フロー


1. 症状の観察
• むせや誤嚥が頻発する場合は記録を取る
2. 専門家への相談
• 嚥下機能の評価を言語聴覚士や医師に依頼
3. ケアプランの見直し
• 食事内容や介助方法を変更
4. 緊急時の対応
• 窒息の際はすぐに応急処置(背部叩打法やハイムリッヒ法)を行う

8. ケーススタディ: 安全な食事支援


1. 事例1: 食事中にむせる利用者への対応
• 姿勢を調整し、食べ物の形状を変更する
• 必要に応じてとろみ剤を使用
2. 事例2: 食欲が低下している利用者への対応
• 味付けや見た目を工夫し、食事を楽しめるようにする
3. 事例3: 誤嚥性肺炎のリスクが高い利用者への対応
• 食事中に観察を徹底し、食後の口腔ケアを欠かさない

9. 食後のケアとフォローアップ


1. 口腔ケアの重要性
• 食後に歯磨きやうがいを行い、口腔内を清潔に保つ
2. 体位の工夫
• 食後30分は上体を起こしておく
3. 記録の徹底
• 食事の量や嚥下状態を記録し、問題があれば共有する

10. 実践トレーニング


1. 嚥下体操の実践
• 簡単な運動を学び、利用者への指導方法を習得
2. とろみ付けの練習
• 適切な濃度を確認し、作り方を学ぶ
3. ロールプレイ
• 食事介助の場面を想定し、正しい介助方法を実践

11. まとめと行動計画


• 嚥下機能をサポートすることで利用者の健康と生活の質を向上させる
• 個々の状態に合わせた適切なケアを実践することが重要
• チーム全体で情報を共有し、連携して対応する

12. 質疑応答と振り返り


• 今日の学びを現場でどう活かすかを話し合う
• 各自の役割や課題を明確にする