
1. 研修の目的
• 7つの感覚(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、前庭感覚、固有受容感覚)について理解する
• 高齢者や障害者の感覚の変化や特性に応じたケア方法を学ぶ
• 感覚を活用した効果的なケアの実践方法を共有する
2. 7つの感覚とは
1. 視覚
• 光や色、形を認識する感覚
• 高齢者では視力の低下や視野狭窄が起こりやすい
2. 聴覚
• 音を感じ取る感覚
• 難聴や高周波音の聞き取り困難が一般的
3. 嗅覚
• においを感じ取る感覚
• 高齢者では嗅覚の低下や変化が見られる
4. 味覚
• 甘味、塩味、酸味、苦味、うま味を感じ取る感覚
• 味覚の低下や偏りが生じやすい
5. 触覚
• 皮膚を通じて圧力、温度、痛みを感じる感覚
• 感覚鈍麻や過敏が起こる場合がある
6. 前庭感覚
• バランス感覚や身体の位置を認識する感覚
• めまいや転倒のリスクが増加する
7. 固有受容感覚(深部感覚)
• 筋肉や関節の動きや位置を感じる感覚
• 動きのぎこちなさや筋力低下に影響
3. 感覚の変化と介護現場での課題
• 視覚の変化
• 明るさや色のコントラストを調整した環境整備が必要
• 例: 読みやすい文字サイズの資料提供
• 聴覚の変化
• はっきりとした口調と短い言葉で伝える工夫
• 例: 補聴器の適切な使用を確認
• 嗅覚の変化
• 食事の香りや環境のにおいを配慮
• 例: 不快なにおいを取り除く空間づくり
• 味覚の変化
• 食事に調味料や香辛料を加えて味のメリハリを出す
• 例: 見た目を工夫して食欲を刺激する
• 触覚の変化
• 皮膚が乾燥しやすいので、スキンケアやマッサージを取り入れる
• 例: 手を握るなどの温かみある触れ合い
• 前庭感覚の変化
• 転倒防止策として手すりや杖の使用を推奨
• 例: 歩行訓練やバランス運動の実施
• 固有受容感覚の変化
• リハビリや軽い運動で感覚を刺激
• 例: 筋力トレーニングや関節運動を取り入れる
4. 感覚を活用したケアの具体例
1. 五感を刺激するレクリエーション
• 視覚: 色鮮やかな折り紙や絵画
• 聴覚: 好きな音楽や自然音(川のせせらぎなど)
• 嗅覚: アロマオイルや花の香り
• 味覚: 季節感のある食事やおやつ
• 触覚: ハンドマッサージやぬいぐるみ
2. 前庭感覚を意識した活動
• ゆっくりとしたストレッチや散歩でバランス感覚を維持
3. 固有受容感覚の活性化
• 軽い筋力トレーニングやリハビリ運動
5. ケーススタディ: 感覚を活用した成功事例
1. 視覚と触覚を組み合わせたリハビリ
• カラフルなボールを使った握力訓練で、手先の運動機能が改善
2. 嗅覚と味覚を活かした食事ケア
• 懐かしい料理の香りを取り入れることで食欲が増進
6. 実践トレーニング: 感覚を体験する
• 視覚の工夫: 老眼鏡をつけた状態で書類を見る体験
• 聴覚の工夫: 難聴を模擬するヘッドホンを装着して会話練習
• 触覚の工夫: 異なる質感の物を触りながら会話を行う
7. 感覚の変化を理解し、尊重する姿勢
1. 観察力を高める
• 利用者一人ひとりの反応や好みに注目する
2. 柔軟に対応する
• 状況に応じたケア方法を考える
3. 利用者の意見を取り入れる
• 好きな音楽や香り、食べ物について聞き、反映する
8. まとめと今後のアクション
• 7つの感覚を意識したケアは、利用者のQOL(生活の質)の向上につながる
• チーム全体で感覚ケアを取り入れるアイデアを共有し、実践する
9. 質疑応答と振り返り
• 今日の学びを現場でどう活かせるかディスカッション
• 利用者のために取り組むべきことを職員全員で共有

